独自評価 ★★★★☆(4.1)
あらすじと見どころ
同性カップルの日常を描いた物語。
漫画、テレビドラマからの映画化。
仕事よりプライベート重視の弁護士シロさん(西島秀俊) と人当たりの良い美容師のケンジ(内野聖陽)は京都旅行へ。 そこでシロさんからケンジに打ち明け話が… 年齢的なことや両親家族のこと、 同性カップルだからこその悩みにも直面するが、 お互いを想う気持ちに心温まる映画。
たくさんでてくるおいしそうな料理の数々もこの映画の見どころ。
男女問わず、年齢問わず、 子供でも安心して見ることができる平和な映画。
癒されたい時はこの映画を見ればいい。
感想
ほんとにいいカップル。 前半はシロさんなんていい男なんだろうと思い、 後半はケンジなんていい男なんだろ、と思った。
まず、京都旅行のシロさんのセレクトが最高。 昼ごはんも宿も観光メニューも全て決めてある。 しかもケンジが気になっていたところや喜ぶ場所をすべて把握して ある。なんて素晴らしいんだろうか。
そして後半はケンジが健気でかわいい。 自分の気持ちを素直に伝えたりシロさんの両親を思いやっている。 よくできた彼氏。
2人とも、年齢のこともあって、 何か隠しているような素振りがあるとすぐ病気なんじゃないかと勘 繰ってしまい、 もしかして死んでしまうんじゃないかと思い心底不安になる。 男と女だったら結婚という形があるけど、 同性だとそういった明確な形がないから余計不安になるのだろうと 思う。
だからこそ、 素直に気持ちを伝え合うことができる素敵なカップルで見ていて心 が温まるし癒されるし無条件に応援したくなる。
年齢的に落ち着いた仲良し夫婦そのもの。
ケンジの金髪サングラス姿にときめいた表情のシロさんがかわいか った。
この話に出てくるもうひと組の同性カップルの小日向さん( 山本耕史)とシルベーヌ(磯村勇斗) はシロさんとケンジみたいな安定さはないけど、 シルベーヌに小日向さんが振り回されている感じがいつも面白い。
このふた組のシーンは楽しくてずっと見てられる。
きのう何食べたといえば、料理シーン。 映画でもとても勉強になった。佳代子さん(田中美佐子) のレシピもシロさんのレシピもどちらも再現しやすそうなもので、 難しい調味料も使わないし庶民向けでありがたい。
これを見るといつもおっくうだと思う料理作りもなんだかやる気が でてくる。
物語全般、派手さはないし考察することもないし、 割と平坦な内容だけど、微笑ましくて穏やかな気持ちになれる。 そして料理も教えてもらってやる気ももらえる、 という全世代で見られる良い作品だと思う。
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