独自評価 ★★★★☆(3.8)
あらすじと見どころ
舞台は12月24日、クリスマスイブで賑わう東京。 ショッピングモールに爆弾を仕掛けたという電話がテレビ局に入る 。
テレビ局員の来栖(井之脇海)は、 上司と2人で半信半疑のままカメラを持って現地に向かう。
すると、主婦の山口アイコ(石田ゆり子)に声をかけられ、 この椅子の下に爆弾があると告げられる。 山口アイコと来栖は犯人の指示通りに動き、 事件に巻き込まれていき、 来栖は指示通り犯行予告を読み上げその動画をインターネットで公 開する。
犯人の要求は総理との対談。それがかなわなければ、午後6時、 渋谷ハチ公前を爆破する、という内容だった。
山口と来栖の行動を近くでずっと観察している朝比奈(佐藤浩市) 、彼は何者なのか。2人に指示を出している犯人なのか。
同じく爆弾予告現場で不可解な行動をとる須永(中村倫也) の狙いは何なのか。彼もまた犯人なのか。
事件を捜査する世田(西島秀俊)と泉(勝地涼)は、 謎をおっていくうちに須永へと辿り着き。。。
一体何の目的で誰がこの犯行を企てているのか… 99分という短い上映時間の中でスピード感のあるストーリー展開 と映画ならではの臨場感ある映像。
爆破シーンは映画館で見るとより迫力がある。
小さい子は爆破シーンでビックリするかもしれないけど、 内容としては家族でも見られる映画。
メッセージ性のある映画となっているので見た後に何かを感じるこ とがあると思う。
感想
この映画は、 話が進んでいってもなかなか相関図が分からなかった。 犯人はきっと佐藤浩市なのかなーと思いながら鑑賞。
石田ゆり子は妻?なのか?
中村倫也も犯人?もしくは、3人とも犯人?自衛隊の人も仲間? とか。
色々分からない状態の中、 渋谷のスクランブル交差点の爆破のシーン。すごかった、 もう唖然としてしまった。
爆音にもビクっとしたし、 スローモーションで人間が吹き飛んでいく様子、こわすぎた。
もう、大惨事。地獄絵図。これが本当におきたら。。。 と考えるともうおそろしすぎる。
爆破予告があって、それを知った上でその場所に集まる人々… お祭り騒ぎで動画なんか撮りながら、 もうちょっとあんなん考えられない。
私だったら絶っっ対に近づかない。映画とはいえ、 あの群集には呆れてしまった。
もし、現実にこんなことがあった場合、 今の日本はどうなるんだろうと考えた。 この映画みたいに爆破予告場所に行って集まって騒ぐのだろうか… 絶対そうであってほしくないなぁ。
映画後半くらいから、 中村倫也と佐藤浩市と石田ゆり子の関係性が分かってきて、 そこからはあっという間に終わってしまった感じ。
命を懸けて次の爆破を阻止した朝比奈が、 爆弾事件の犯人という報道をされるという結末が、 なんか嫌だった。
山口アイコが、総理大臣の「戦争ができる国にする」 という発言でこの爆弾事件を実行するきっかけであったとしても、 山口アイコがやったことは、 沢山の一般人を巻き込んだ最悪な犯罪な訳だし、同情はできん。 そこはちゃんと真犯人として知られてほしかったし、 なぜ彼女がそういった行動に出たのかということを伝えることが重 要だと思った。
キャストも豪華、 やさぐれた感じの刑事役の西島秀俊はカッコいいし、 撮影技術もすごかったし、波多野監督作品も好きだし、 私の好きな要素たっぷり詰め込まれた映画だったんだけど、 ちょっとあっけなく感じてしまった。
なぜかな…と考えてみたら、多分前半の爆破シーンがすごすぎて、 もう心に衝撃がドカーンときてしまって、 後半の印象が薄くなってしまったのかも。 作品の時間も短かったというのもあるかもしれないけど。
それだけ、あの爆破シーンが印象に残るという映画。
あと、この映画が伝えたいことは、受け取ることができた。 平和ボケしてるところはあると思う。今この時期に、 このような映画は身が引き締まった。
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