映画「浅田家」の見どころ【ネタバレなし】と感想【ネタバレあり】

映画レビュー
映画「浅田家」公式サイト

見どころ

独自評価 ★★★★☆(4.1)

実在する写真家・浅田政志さんの実話を基に作られた映画。
政志は12歳の誕生日に写真好きの父からカメラを譲り受ける。
そして一風変わったユニークな家族写真を撮っていく。家族がなりたかったものや憧れたものをテーマとしたり、なかなか大掛かりなコスプレでも周りや両親や兄に協力してもらい自分の好きなように写真を撮る。
政志はその一風変わった家族写真を持ち上京。出版社に売り込みにいくもなかなか認めてはもらえず、カメラアシスタントをしながら暮らしていたがある日チャンスが訪れ、写真集を出すことに。
写真集が評価され、写真界の芥川賞と言われる木村伊兵衛写真賞を受賞する。
その後有名になった政志は、依頼をもらった家族のもとへ赴き、その家族それぞれの家族写真を政志の視点で撮影する写真家として、日本各地で活動をしていた。
その頃、東日本大震災が発生。政志は以前写真を撮ったことのあるご家族の安否が心配になり被災地へと向かう。
そこで政志が見たものは、土砂から救い出された写真の数々…
政志はこの写真の数々を綺麗に洗浄し本人に返却するボランティアに参加する。
そこで出会う写真や人々の想いを通じ政志がカメラマンとして何ができるかを考え成長していく物語。
前半はコメディタッチなストーリー展開で後半は感動のストーリー展開。
子供から大人まで笑えるし感動する、家族鑑賞におすすめしたい映画。
見た人はきっと誰もが写真の大切さについて改めて思い知らされる
家族愛、日常のありがたさを感じることができる良質な映画だと思う。

感想

まず、とにかく浅田家がいい!
父(平田満)は看護師長の母(風吹ジュン)が思いっきり仕事に打ち込めるようにと自分が家を守り子供たちを育てようと、主夫をやる。家族思い。
母は、フラフラとくすぶっていた政志(二宮和也)に好きなようにやりなさいと広い心でいつも応援している。
兄(妻夫木聡)は政志が好きなことをやって楽しんでいる姿を見る両親の喜ぶ顔が見ていたいからと、自由奔放な政志をいつも理解してやる。
浅田家はとっても優しくてあたたかい。
また幼馴染みで彼女の若奈(黒木華)も良い時も悪い時も、変わらず政志を一途に想い支えくれて、時に背中も押してくれる大きな存在。
そんな周りの人に愛されて支えられているからこそ、政志の写真はどれもユーモアで型にはまらない自然体で心温まる素晴らしい作品に繋がるのだと思う。
脳腫瘍のたくみ君の家族写真を撮る時、Tシャツに虹の絵を描きながら様々な想いをめぐらせていたであろうお母さんの表情がたまらなくて泣けた。
その感情を受け取りシャッターを押す政志が涙がぽろっと溢れる…このシーンがとっても印象深い。
東日本大震災の後、瓦礫から見つかった写真を洗浄する作業を通して、果てしない枚数とその1枚1枚に写る被災した人達の当たり前にそこにあった幸せな日常が記録された写真の数々に政志が感じたことは計り知れなかっただろう。
父親を亡くしたみずきちゃんに家族写真撮って欲しいと言われ、悩んだ結果の腕時計は精一杯の結果だったと思う。あの写真のシーンでは、生前のお父さんの家族への愛情がとってもよく伝わった。
政志の撮る家族写真は、愛があってユーモアがあって、どれも素敵だった。
最後の最後のシーン、NEW浅田家の家族写真は…ホッとした。笑った笑った。
浅田家の家族の配役は、抜群だったと思う!
それぞれが合っている。人が良さそうな人ばかり。
二宮和也は自然体で演じている感じがなくて、周りの人に可愛がられるキャラクターはそのままなんだろうなと、思った。
被災地のボランティアの大学生の役の菅田将暉がいつもの菅田将暉を消していて、あ、そういえば菅田将暉出てたね、というくらい目立ちはしないけど、確かな演技力でしっかりと存在感を出している。
「浅田家!」の監督の中野量太さんの「湯を沸かすほどの熱い愛」が私はとても好きな作品で、この「浅田家!」も、また心があたたまる家族の愛を感じる作品。心にプラスになる。
写真は今、スマホで気軽に撮れるからデータで保存したものはたくさんある。
昔は写真屋さんに現像に出すからお金もかかるし、時間もかかっていたから、出来上がった写真を見るのを楽しみにしていたことを思い出した。
1枚1枚を失敗しないように大切に撮っていたし、亡くなった人の笑顔とか日頃の姿は記憶だけでなく、写真にすれば常に飾ってみることができる。
写真は、その時その瞬間を写真に撮れる、同じ時間を生きていることを残せる、すごく尊いもの。
今は自宅でプリントも出来るし、データではなく、写真にして手元に残すことの意味みたいなものを大切にしていきたいと思った。

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